四季の移り変わりを豊かに表現する美しい日本語。
梅雨が明け、太陽の日差しの強さが増し、熱気が立ち込めてくる季節。
<夏の美しい日本語5選について>
送り梅雨(おくりづゆ)
梅雨明けの頃の雨。雷雨や集中豪雨になることもあります。梅雨明け後に、再び梅雨のように天気がぐずつくことは、「戻り梅雨」や「返り梅雨」といいます。
木の下闇(きのしたやみ)
初夏から夏にかけて木々が茂って、その木々の下に影ができるいこと。「木下闇」と書きます。「青葉闇(あおばやみ)」「緑陰(りょくいん)」ともいいます。
出梅(しゅつばい)
梅雨の終わる日。梅雨入りの「入梅」に対し、梅雨明けを「出梅」といいます。昔は夏至後、最初の庚(かのえ)の日を梅雨明けとしていました。
夏木立(なつこだち)
夏の生い茂った木立を意味する夏の季語です。強い日差しが降り注ぐ暑い昼間でも、建物の日陰以上に、緑陰では心地よい涼しさを感じることができます。
夏の月(なつのつき)
夏の季語。夏の夜の月をいいます。月の光が白くほんのり照らしている様は、涼し気に感じられます。空に浮かぶ月を眺めれば、暑さを忘れ慰められるようです。
参考文献:
『話したい、使いたい 心ときめくことばの12か月』 山根基世 (監修), 花時間編集部 (編集) KADOKAWA/エンターブレイン
『手紙にそえる季節の言葉 365日』 山下景子 (著), 西 淑 (イラスト) 朝日新聞出版
『英語にできない日本の美しい言葉』 吉田 裕子 (著) 青春出版社
『大辞泉』 小学館
『精選版 日本国語大辞典』 小学館