四季の移り変わりを豊かに表現する美しい日本語。
草木の緑が輝くように青々と茂り、生命力にあふれる季節。
<春の美しい日本語5選について>
青嵐(あおあらし)
5月から7月にかけて森や野原を吹き渡るやや強い風。「せいらん」とも読みます。木々や草の間を吹き抜ける風の勢いや青々とした色が感じられる、夏の季語です。
青葉空(あおはそら)
青葉が茂る頃の空のことをいいます。くっきりと澄みきった空の青さと日の光を通して透明感のある葉の緑色の爽やかな色合いが目に浮かぶような言葉です。
風薫る(かぜかおる)
初夏に風が吹き抜ける様子を表す夏の季語です。漢語では「薫風(くんぷう)」といいます。青々とした草木の爽やで瑞々しい雰囲気が伝わってきます。
万緑(ばんりょく)
草木が見渡す限り緑色であること。初夏は草や木々が日差しを浴びながら成長し、葉を色濃く茂らせます。もともとは中国で使われていた漢語です。
新樹光(しんじゅこう)
青々とした木々の若葉が、夏の光を受けて輝く様子です。太陽の光を通した透明感のある若葉が眩しいまでにきらきらとする光景は、爽やかさと生命力が感じられます。
参考文献:
『話したい、使いたい 心ときめくことばの12か月』 山根基世 (監修), 花時間編集部 (編集) KADOKAWA/エンターブレイン
『覚えておきたい 美しい大和言葉』 日本の言葉研究所 (著) 大和書房
『手紙にそえる季節の言葉 365日』 山下景子 (著), 西 淑 (イラスト) 朝日新聞出版
『英語にできない日本の美しい言葉』 吉田 裕子 (著) 青春出版社
『美しい日本語の辞典』 小学館辞典編集部 (編集) 小学館
『大辞泉』 小学館