四季の移り変わりを豊かに表現する美しい日本語。
情景が目に浮かぶような春の言葉たち。
<春の美しい日本語5選について>
潮干狩り(しおひがり)
干潮時の磯や浜で貝などを拾う遊びです。潮干狩りに最適な時期は4~5月で、干潮の差が最も大きくなる大潮の日が最良とされます。特にアサリやハマグリがおなじみです。
菜種梅雨(なたねづゆ)
3月から4月にかけて、ナノハナ(菜種の花)が咲く頃に降り続く長雨です。同じような意味の言葉に、「春の名が雨」「催花雨(さいかう)」などがあります。
野心(のごころ)
鷹などが自由な野生の心のまま、飼主になつかないこと。または、野山を慕って、遊びに行きたいと思う気持ちをいいます。特に春は野心がかきたてられます。
日永(ひなが)
春の季語。昼間が長いことや、昼間が長くなったと感じることをいう大和言葉です。実際には夏至の頃が最も日が長くなります。日永に対して、秋は「夜長」です。
長閑(のどか)
春になり空が晴れ、ゆったりと穏やかな状態を指す春の季語です。「のど」は「穏やかな」という意味の古語です。「のどやか」もほぼ同じ意味です。
参考文献:
『手紙にそえる季節の言葉 365日』 山下景子 (著), 西 淑 (イラスト) 朝日新聞出版
『話したい、使いたい 心ときめくことばの12か月』 山根基世 (監修), 花時間編集部 (編集) KADOKAWA/エンターブレイン
『ビジュアル大和言葉辞典』 大和心研究会 (著) 大和書房
『覚えておきたい 美しい大和言葉』 日本の言葉研究所 (著) 大和書房
『美しい日本語の辞典』 小学館辞典編集部 (編集) 小学館
『ブリタニカ国際大百科事典』
『精選版 日本国語大辞典』 小学館