四季の移り変わりを豊かに表現する美しい日本語。
日本人にとってサクラは格別な思いを寄せる春の花。
<春の美しい日本語5選について>
桜雨(さくらあめ)
サクラの花が咲く頃の雨です。サクラの季節は天気が荒れることも多く、「花の雨」や「花嵐」という言葉もあります。
花嵐(はなあらし)
サクラの花が咲く頃に吹く荒々しい風をいいます。サクラを少しでも長く楽しみたいという思いから、雨や風について敏感になる時期です。
零れ桜(こぼれざくら)
咲き満ちて、こぼれ落ちるように散るサクラの花。「零(こぼ)れる」と表現される花は、「零れ梅」「零れ萩」があります。
花明り(はなあかり)
花が満開で、夜でも辺りが明るく感じられることです。特にサクラの花が闇の中でもほのかに明るく見える様子をいいます。夜桜は昼間と違った趣を楽しめます。
花吹雪(はなふぶき)
桜の花が吹雪のように舞い散る様子です。「桜吹雪」「飛花(ひか)」「落花(らっか)」という言葉もあります。散り際にも美しさを見出す表現です。
参考文献:
『手紙にそえる季節の言葉 365日』 山下景子 (著), 西 淑 (イラスト) 朝日新聞出版
『日本美人の七十二候』 山下景子 (著) PHP研究所
『英語にできない日本の美しい言葉』 吉田 裕子 (著) 青春出版社
『美しい日本語の辞典』 小学館辞典編集部 (編集) 小学館