3月27日は「さくらの日」。
サクラを象徴する女神は木花之佐久夜毘売。
<サクラ(桜)について>
日本とサクラが深く関わってきたことは、『古事記』や『日本書紀』の中からもみてとれます。
一説によると、サクラの語源は『古事記』や『日本書紀』の中に登場する「木花之佐久夜毘売(このはなのさくやびめ)」から来たと言われています。
『古事記』は現存する日本最古の歴史書で、天武天皇が稗田阿礼が詠み習わせ、太安万侶が筆記した本です。
712年、元明天皇に献上されました。
神話、伝説を含めて、国の成り立ちが書かれています。
『日本書紀』は、日本最古の正史です。
中国の史書に劣らない歴史書を目指し、720年に完成しました。
『古事記』の「木花之佐久夜毘売」の話の概要は次の通りです。
邇邇芸命(ににぎのみこと)は、地上に降り立ち、美しい木花之佐久夜毘売と出会いました。
邇邇芸命は、天照大御神の孫です。
木花之佐久夜毘売に結婚を申し込むと、その父である大山津見神(おおやまつみのかみ)は、姉の石長比売(いわながひめ)を一緒に差し出しました。
しかし、邇邇芸命は醜い石長比売を送り返してしまいました。
それを知った大山津見神は、娘二人を差し出したのは、石長比売を妻にすれば石のように永遠の命、木花之佐久夜毘売を妻にすれば木の花のような繁栄を、という祈りを込めたものだったと告げました。
こうして、邇邇芸命の寿命は花のように儚いものとなり、その子孫の天皇の命も永遠ではなくなりました。
富士山をご神体とする富士山本宮浅間大社では、木花之佐久夜毘売を祭神として祀っています。
<サクラ(桜)の基本情報>
別名 | チェリー |
学名 | Cerasus Mill. |
英名 | Japanese cherry |
分類 | バラ科サクラ属 |
開花時期 | 2月~4月 |
花言葉 | 「精神美」「優美な女性」 |
参考文献:
『桜の雑学事典』 井筒 清次 (著) 日本実業出版社