サクラの語源は何説ある?
諸説ごろごろありすぎるサクラの語源。
<サクラ(桜)について>
古くから日本人に愛されてきたサクラ。
サクラの語源は多くの説があり、定説はありません。
よく知られる説は次の通りです。
一つは、サクラは麗らかに咲くことから、「咲麗(さきうら)」の訳とする説です。
二つ目は「木花開耶姫」の「サクヤ」が「サクラ」に転じたという説です。
木花開耶姫(このはなのさくやひめ)は古代の神話に登場する女神で、神武天皇の曾祖母にあたります。
『日本書紀』では「木之花之佐久夜毘売」、『古事記』では「木花開耶姫」と表記されます。
サクラは日本全土に最も普通に分布する花木で、古名は「木の花(このはな)」と呼ばれ、花木を代表する存在でした。
三つ目は、「サ」は田の神、「クラ」は神が憑依する座(くら)を意味するという説です。
つまり、サクラは田の神が下りてくる木という意味です。
サクラは稲作の始まる時期に咲くため、農作業が始まる季節を知らせる花でした。
ヤマザクラが咲くと種まきをしたり、代掻きを始めたりしたため、「種まき桜」「田打ち桜」「田植え桜」等と呼ばれました。
<サクラ(桜)の基本情報>
別名 | チェリー |
学名 | Cerasus Mill. |
英名 | Japanese cherry |
分類 | バラ科サクラ属 |
開花時期 | 2月~4月 |
花言葉 | 「精神美」「優美な女性」 |
参考文献:
『植物名の由来』 中村 浩 (著) 東京書籍
『桜の雑学事典』 井筒 清次 (著) 日本実業出版社
『世界史を大きく動かした植物』 稲垣 栄洋 (著) PHP研究所