バラはアジアの花?ヨーロッパの花?
西洋のイメージが強いものの、原種はアジア生まれが中心。
<バラ(薔薇)について>
バラはバラ科バラ属の植物で、現在約3万品種あると言われています。
バラを大きく分類すると、野生種、オールド・ローズ、モダン・ローズの3種類に分けられます。
野生種のバラは150~200品種あると言われています。
大半の野生種は5つの花弁を持つ一重咲き(平咲き)です。
バラは現在に至るまで、数多くの園芸品種が生み出されてきました。
バラ学者のシェパードによると、現代のバラの園芸品種作りに貢献した原種バラは8種類だと言います。
・ノイバラ(Rosa laevigata)
・テリハノイバラ(Rosa luciae)
・ハマナス(Rosa rugosa)
・コウシンバラ(Rosa chinensis)
・ロサ・ギガンティア(Rosa gigantea)、又はロサ・オドラータ(Rosa odorata)
・ロサ・フェティダ(Rosa foetida)
・ロサ・モスカータ(Rosa moschata)、又はムスクローズ(Musk Rose)
・ダマスクバラ(Rosa × damascena)
この8種類のバラは、全てアジアのバラです。
ノイバラ、テリハノイバラ、ハマナシの3種は日本原産で、コウシンバラ、ローザ・オドラータは中国産です。
バラ属の野生種は北アフリカからアジア、北アメリカの北半球に分布します。
特に多くの種が自生する地域は中国です。
バラは西洋の花というイメージがあります。
しかし、この8種はいずれもヨーロッパには自生しないバラで、ヨーロッパに分布するバラ属の種は、全種の半数以下です。
ヨーロッパは、他地域に自生する種を育てることで、ヨーロッパを代表する花へと開花させました。
<バラ(薔薇)の基本情報>
別名 | ソウビ(薔薇) |
学名 | Rosa |
英名 | Rose |
分類 | バラ科バラ属 |
開花時期 | 5月~11月 |
花言葉 | 赤:「愛」「あなたを愛します」 ピンク:しとやか」「上品」 白:「清純」「無邪気」「相思相愛」 黄:「献身」 オレンジ:「無邪気」「魅惑」 紫:「誇り」「上品」 青:「夢が叶う」「神の祝福」 1本:一目惚れ 2本:「二人だけ」 3本:「告白」 99本:「永遠の愛」 108本:「プロポーズ」 999本:「何度生まれてもあなたを愛します」 |
参考文献:
『図説バラの世界』 大場 秀章 (著) 河出書房新社
『バラの誕生』 大場 秀章 (著) 中央公論社