古来から大切に紡がれてきた日本語の世界。
星々が輝く夜空は、気の遠くなるくらいに神秘的。
<自然の美しい日本語5選について>
星霜(せいそう)
「星霜」とは、年月、特に一年のことを意味します。星は一年で天を一周し、霜の季節も一年に一度巡ってくることから、その名前がつきました。
夏日星(なつひぼし)
火星の和名です。『梁塵秘抄口伝集』によると、唱和の名人の土師連(はじのむらじ)が歌うと、その歌に合わせて夏日星の精が歌ったといいます。
昼の星(ひるのほし)
金星のことです。金星はとても明るく、夜明け前の東の空や日没後の西の空に輝きます。位置が分かれば、昼間の空でも見ることができます。
星影(ほしかげ)
星の光、または星明りのことです。「影」には、光が遮られた暗い部分をいう他に、光の意味もあります。月の場合は「月影」といいます。
星のささやき(ほしのささやき)
冬に気温が氷点下50℃以下になることがある東シベリアでは、人の吐く息も耳のあたりで凍り、かすかな音をたてるといいます。この音を「星のささやき」と呼びます。
参考文献:
『英語にできない日本の美しい言葉』 吉田 裕子 (著) 青春出版社
『宙(そら)の名前』 林 完次 角川書店
『美しい日本語の辞典』 小学館辞典編集部 (編集) 小学館
『世界大百科事典』 平凡社
『大辞泉』 小学館
『精選版 日本国語大辞典』 小学館
『とっさの日本語便利帳』 朝日新聞出版