6月に楽しめる花の代表格、ハナショウブ。
梅雨時に主に紫系の艶やかな花を咲かせる。
<ハナショウブ(花菖蒲)について>
ハナショウブ(花菖蒲)は、東北地方や北海道などに自生するノハナショウブから改良された園芸品種です。
江戸時代に盛んに改良され、多くの園芸品種が誕生しました。
ハナショウブを世界的な園芸種に育て上げた人物は、松平定朝(さだとも)という旗本です。
ハナショウブに関心を寄せた定朝は、生涯に300品種以上を育成しました。
東北各地にあったノショウブを江戸に集め、花菖蒲園も造りました。
それは、現在の堀切菖蒲園(東京都葛飾区)です。
園芸品種は、江戸系、肥後系、伊勢系の3系統に分けられます。
明治神宮では、江戸系のハナショウブを集めて保存しています。
<ハナショウブ(花菖蒲)の基本情報>
別名 | ギョクセンカ(玉蝉花) |
学名 | Iris ensata |
英名 | Japanese iris |
分類 | アヤメ科アヤメ属 |
開花時期 | 6月~7月 |
花言葉 | 「嬉しい知らせ」「心意気」 |
参考文献:
『江戸の花競べ-園芸文化の到来』 小笠原 左衛門尉亮軒 (著) 青幻舎
『日本人なら知っておきたい花 48選 』 江尻光一 (著) いきいき
『徳川家の家紋はなぜ三つ葉葵なのか』 稲垣 栄洋 (著) 東洋経済新報社
『色と形で見わけ散歩を楽しむ花図鑑』 大地佳子 (著), 小池安比古 (監修) ナツメ社