青空に浮かぶ、ふわふわ柔らかそうな白い雲。
なぜ透明なのに白く見える?
<雲について>
晴れた日に浮かぶことがある真っ白い雲。
雲は、小さな水滴や氷の粒がたくさん集まってできています。
もとは水のため、雲そのものに色はなく透明です。
それが白く見えるのは、太陽の光が水滴や氷の粒の表面で当たり、すべての波長の光が乱反射することによります。
乱反射とは、光が物体に当たって様々な方向に散らばることです。
乱反射は、全ての色みの光が重なることで色を消し、白く見える働きをします。
雪やかき氷が白く見えるのと同じしくみです。
雲が厚くなってくると、灰色に見える部分が増えます。
雨雲が黒っぽいのは、水蒸気の量が増えて雲が厚くなるため、太陽光がほとんど通り抜けず影になるからです。
光が遮られると人間の目は黒だと認識しますが、雲の上は太陽光が当たるため、飛行機の窓から雲を見下ろした場合は雨雲でも白く見えます。
参考文献:
『仕事・人間関係がうまくいく 色の雑学 』 花岡 ふみよ (著) 中経出版
『不思議で美しい「空の色彩」図鑑 』 武田 康男 (著) PHP研究所