四季の移り変わりを豊かに表現する美しい日本語。
朝夕の冷え込みが強くなり、霜が降ることが多くなる季節。
<秋の美しい日本語5選について>
落葉舟(おちばぶね)
水面に落ちて浮かぶ木の葉を舟に見立てていう言葉です。一つ、また一つと木の枝から葉が落ち、水辺に浮かんでいきます。「木の葉舟」ともいいます。
帰り花(かえりばな)
通常は春に咲くサクラなどの花が小春日和の頃に花を咲かせることをいいます。「返り花」とも書きます。「忘れ花」「狂い花(くるいばな)」ともいわれます。
今朝の冬(けさのふゆ)
立冬(11月7日頃)の朝を表す冬の季語。今朝から冬になった気持ちを強調していいます。この頃になると、木枯らし一号が観測されます。
木枯らし(こがらし)
秋の終わりから冬の初めにかけて、太平洋側で吹く強く冷たい風。木の葉を落とし、枯らしてしまうほどの風という意味で、このように呼ばれます。
初霜(はつしも)
その年の秋から冬にかけて、初めて降りる霜。年によって大きく変動し、一般的に内陸で早く、沿岸で遅くなります。東京では例年12月中旬頃に観測されます。
参考文献:
『話したい、使いたい 心ときめくことばの12か月』 山根基世 (監修), 花時間編集部 (編集) KADOKAWA/エンターブレイン
『手紙にそえる季節の言葉 365日』 山下景子 (著), 西 淑 (イラスト) 朝日新聞出版
『覚えておきたい 美しい大和言葉』 日本の言葉研究所 (著) 大和書房
『ビジュアル大和言葉辞典』 大和心研究会 (著) 大和書房
『精選版 日本国語大辞典』 小学館