10月8日頃からは「鴻雁来」。
ガンが飛来し始める季節。
<鴻雁来(こうがんきたる)について>
「鴻雁来」とは10月8日~10月12日頃、七十二候の一つです。
寒露の初候にあたります。
「ガンが飛来し始める」という意味です。
その年に初めて訪れるマガンは「初雁(はつかり)といいます。
秋の季語になっています。
また、ガンが海を越えて飛来する頃に吹く北風は「雁渡し」といいます。
「雁渡し」も秋の季語です。
平安時代に日本に伝わった「宣明暦(せんみょうれき)」では、寒露の初候は「鴻雁来賓」となっていました。
「来賓」という言葉は、ガンの異名として使っていたといいます。
ガンを大切なお客様としてとらえられていたことが伺えます。
この時期は、日本で越冬するために北国から続々と冬鳥がやって来ます。
ハクチョウが渡り始めるのもこの時期です。
参考文献:
『日本の365日を愛おしむ ―毎日が輝く生活暦―』 本間 美加子 (著) 東邦出版
『日本の365日 季節の道しるべ』 日本気象協会 (著) マガジンハウス
『日本美人の七十二候』 山下景子 (著) PHP研究所