3月26日頃からは「桜始開」
サクラの花が咲き始める季節。
<桜始開(さくらはじめてひらく)について>
「桜始開」とは3月26日~3月30日頃、七十二候の一つです。
春分の次候にあたります。
「サクラの花が咲き始める」という意味です。
サクラの開花は、古くは農耕の節目となっていました。
ヤマザクラ(山桜)が咲くと種まきをしたり、代掻きを始めたりしました。
日本各地のサクラの開花予想日を結んだ線は、サクラ前線と呼ばれます。
近代的な開花予想が本格的に行われるようになったのは、1965年(昭和30年)からです。
現在行われているサクラの開花宣言は、各観測所から400メートル以内にある標準木の開花によって行われています。
標準木に指定されるサクラはソメイヨシノが基本です。
東京では靖国神社、大阪では大阪城西の丸公園のソメイヨシノが標準木とされています。
サクラの開花は、標高100メートル高くなるごとに数日遅くなります。
ソメイヨシノの開花から満開までの期間は、1週間くらいだといわれています。
日本のサクラは葉が出る前に花を咲かせる種類が一般的です。
主に5枚で一重の花で、園芸品種では幾重にも花びらが重なる八重咲の品種もあります。
サクラの花色は最も多いのが淡紅色、白です。
中には、カンヒザクラ(寒緋桜)やカワヅザクラ(河津桜)のように、濃い紅色のサクラもあります。
花色が時期によって少しずつ変化することもあります。
変わった色が特徴のサクラもあります。
ウコン(鬱金)は淡い黄緑色の花で、ギョイコウ(御衣黄)は黄緑色の花を咲かせます。
参考文献:
『桜の雑学事典』 井筒 清次 (著) 日本実業出版社
『暮らしをもっと豊かにする七十二候の楽しみ』 小泉 さよ (イラスト) 世界文化社