鏡は霊的な存在から身だしなみの道具となった。
三種の神器の一つは鏡であるように、神秘的な存在でもある。
<鏡について>
鏡の語源は、影見だといわれています。
トルコのチャタル・ヒュユク遺跡で発見された黒曜石でできた鏡は、紀元前6000年頃に作られたと推定されています。
日本では『魏志倭人伝』に邪馬台国の女王・卑弥呼が魏から銅鏡を贈られたと記されています。
また、天皇が皇位のしるしとして受け継がれる三種の神器には、「八咫鏡」という鏡が含まれています。
古くは祭祀の道具だった鏡が化粧道具として使われ、柄入りの手鏡が生まれたのは室町時代です。
江戸時代には量産されるようになり、庶民にも浸透していきました。
参考文献:
『「もののはじまり」雑学大全』 なるほど倶楽部 (著) 大和書房
『和雑貨の事典』 成美堂出版編集部 (編集) 成美堂出版