サツマイモは日本の危機を救ってきたスーパーフード。
青木昆陽が小石川薬園でサツマイモの栽培に成功し、飢饉救済に。
<サツマイモ(薩摩芋)について>
サツマイモ(薩摩芋)は熱帯アメリカ原産です。
メキシコ地域で栽培されたサツマイモは、ペルーに伝わりました。
古代ペルーの遺跡からは、サツマイモを描いたものが見つかっています。
15世紀末に新大陸を発見したコロンブスが、スペインのイサベル女王へ献上したことで、ヨーロッパに伝わりました。
しかし、もともと熱帯植物だったため、ジャガイモのようには普及しませんでした。
日本へは17世紀頃に中国からもたらされ、琉球へ、やがて薩摩へと伝わりました。
最初は「カライモ(唐芋)」と呼ばれ、薩摩に広がってからは「サツマイモ(薩摩芋)」と呼ばれるようになりました。
1753年に蘭学者の青木昆陽が薩摩から種芋を取り寄せ、江戸の小石川薬園でサツマイモの栽培し、成功させることができました。
この青木昆陽の尽力によって、やせた土地でも育つサツマイモは、飢饉や食糧難から人々を救いました。
第二次世界大戦の時も、サツマイモ栽培は奨励されました。
参考文献:
『日本の食材図鑑』 レジア (編集) 新星出版社
『からだにやさしい旬の食材 野菜の本』 講談社 (編集) 講談社