正式名称を使うと逆に混乱が起きそうなハンコ。
呼び方が少しややこしい。
<ハンコについて>
日本の古代には、土印と呼ばれるスタンプ型の土製品はありました。
実際にハンコが日本で初めて使われるようになったのは、遣隋使を通じて中国の制度を取り入れて改革しようとした頃です。
701年に制定された大宝律令に「新印様を頒布す」という記述があります。
ほとんどの人が「印鑑」と呼んでいる「ハンコ」の正式名称は、「印章」です。
正式には「印鑑」とは、本人証明の手段として届け出て登録される「印影」のことです。
「印影」とは、印章を押して紙に残る朱肉の跡をいいます。
参考文献:
『現場で役立つ! ハンコ・契約書・印紙のトリセツ』 鈴木 瑞穂 (著) 日本経済新聞出版
『ハンコの文化史』 新関 欽哉 (著) 吉川弘文館