フルーツとは違った美味しさの保存食、ジャム。
その起源は1万年以上前から。
<ジャムについて>
ジャムは、果物を砂糖で加熱した保存食品です。
砂糖が水分を抱え込むことで、腐敗を遅らせます。
JAS(日本農業規格)で規定によると、主に果肉に加糖しゼリー化するまで煮詰めた食品で、糖度40%以上の製品を指します。
ジャムは、非常に古い歴史を持ちます。
1万~1万5千年前、旧石器時代後期の洞窟に人類がミツバチの巣から蜜をとって果実を煮たと思われる跡があります。
果実を土器で煮た跡も見つかっています。
その後のジャムは、紀元前320年頃にアレクサンダー大王がインドで砂糖を持ち帰り、ジャムを作ったとの記録があります。
やがて十字軍のオリエント遠征(1096~1270年)で、大量の砂糖を持ち帰ったことがきっかけにジャムは広く普及しました。
日本へは16世紀後半に宣教師によって伝えられました。
南蛮風を好んだ織田信長も、ジャムを口にしたかもしれません。
日本で初めてのジャム製造は明治10年(1877年)、東京の新宿にあった勧農局でした。
その4年後、長野県での缶詰のジャム製造が企業化の始まりでした。
参考文献:
『お菓子の由来物語』 猫井 登 (著) 幻冬舎ルネッサンス
『「もののはじまり」雑学大全』 なるほど倶楽部 (著) 大和書房
参考サイト:
日本ジャム工業組合(http://www.jca-can.or.jp/~njkk/index.html)
アヲハタ株式会社(https://www.aohata.co.jp/index.html)