鮮やかで豪華な模様で彩られる千代紙。
日本の繊細な感性が1枚の和紙に凝縮された芸術的伝統美。
<千代紙について>
一枚の和紙に、さまざまな色彩と模様があふれる千代紙。
折り紙、包みや人形など、人々に愛用され、生活を彩ってきました。
千代紙の発祥には諸説ありますが、一般的には京都の公家文化から生まれたとされています。
江戸時代に大名家に伝わり、武家や町人の子女に親しまれるようになっていきました。
江戸千代紙は江戸文化として、庶民にも広がりました。
図柄は鶴や亀、松竹梅などの縁起物や、四季の草花や風景、豪華な調度品などがあります。
中にはバラやチューリップなど西洋の花も意匠化されました。
多種多様なデザインの中に、多彩な日本の美意識を見ることができます。
参考文献:
『千代紙 CHIYOGAMI』 小林 一夫 (著) KADOKAWA/角川学芸出版