まさに花の王、ボタンの風格。
幾重にも重なる花びらと大きさで、美しい存在感は圧倒的。
<ボタン(牡丹)について>
ボタン(牡丹)は原産地の中国では紀元前から薬用として栽培されていました。
「花王(かおう)」と呼ばれ、観賞の花としてもてはやされました。
平安時代に、弘法大師(空海)が日本に持ち帰ったという説があります。
生薬として栽培されながらも、上方を中心に観賞植物として人気を博しました。
清少納言の『枕草子』にもボタンが登場します。
江戸時代には、松平定信が「浴恩園(よくおんえん)」(現在の築地)でボタンを栽培したり、一般人が楽しめるボタン園がつくられました。
また、浅草花屋敷には多くのボタンが植えられ、多くの見物客が訪れたと言います。
<ボタン(牡丹)の基本情報>
別名 | フウキズサ(富貴草)、ヒャッカオウ(百花王)、カオウ(花王) |
学名 | Paeonia suffruticosa |
英名 | Tree peony |
分類 | ボタン科ボタン属 |
開花時期 | 5月 |
花言葉 | 「風格」「高貴」「恥じらい」 |
参考文献:
『江戸の花競べ-園芸文化の到来』 小笠原 左衛門尉亮軒 (著) 青幻舎
『散歩で見かける草木花の雑学図鑑』 金田 洋一郎 (著) 実業之日本社