ロゼットは他の種に負けない植物の戦略。
放射線状にぴたっと地面に張り付いて、寒さに耐える。
<ロゼットについて>
ロゼットとは、バラを意味するローズに由来する言葉です。
寒い時期、地面の上に放射状に葉っぱを広げている植物を見かけることがありますが、これは冬越しの姿です。
この形が上から見ると胸飾りのロゼットに似ているため、「ロゼット」と呼ばれます。
ロゼットは地面にぴったりと張り付くことで、冷たい風を避けながら、葉の表面いっぱいに光を受けることが可能な形状です。
冬の寒さに耐えた後、ロゼットをつくる植物は冬の間に蓄えた栄養分によって、春に他の植物に先駆けて花を咲かせることができます。
ロゼットで冬を過ごす植物は、タンポポ・ナズナ・マツヨイグサなどがあります。
参考文献:
『散歩が楽しくなる雑草手帳』 稲垣 栄洋 (著) 東京書籍
『「植物」という不思議な生き方』 蓮実 香佑 (著) PHPエディターズグループ