バラ(薔薇) / Rose

赤いバラ(薔薇)

バラと人との関りの歴史は4000年以上。
クレオパトラもナポレオン皇帝妃ジョセフィーヌも、バラに魅了された。



<バラ(薔薇)について>

かなり古い時代に、バラは地球上に登場しました。
アメリカのコロラド州やオレゴン州の7000~3500万年前の地層から 野生のバラ科が化石で発見されています。
この時代は、恐竜が地球上で暮らしていた白亜紀中頃の時代です。

 

バラと人との関りも古く、世界で最も古いバラに関する記述は、メソポタミア文明における『ギルガメシュ叙事詩』です。

 

古代ギリシャのヘレニズム時代には、バラに関する記述が見れる文学作品が多く登場しました。


紀元前8世紀頃の詩人、ホメロスの作品『イーリアス』や『オデュッセイア』にはバラが登場します。
『イリアス』でのトロイ戦争の記述では、トロイ側の将ヘクトールがアキレウスに殺された時に、アフロディーテが遺体にバラの香油を塗り、永久に保存されたと書かれています。


アフロディテは、ギリシャ神話の中で登場する美の女神です。
その美神の誕生を祝って作られたのが、バラの花であるとも言われています。

 

バラが他の花よりも格別な存在になっていったのは、続く古代ローマ時代のことです。
この時代におけるバラへの関心が、後世のバラへの情熱的な愛好につながっていきます。


貴族や上流階級の人たちを中心に、バラが愛されました。
家や歩道にバラを飾り、休日は「ペストゥム」と呼ばれるバラ園で過ごしました。
花びらがワインに入れられたり、バラの花冠をかぶって酒盛りをしたと言います。


バラを用いた隠語的表現も生まれました。
「バラの下で(sub rosa)」は、天井にバラが描かれた部屋なら、そこでの会話は内密にすることが約束されました。
現在でも「under the rose」は機密原種と同意語として用いられています。


また、最初に咲いたバラを恋人に送ることが習わしで、「私のバラ(mea rosa)」と言えば恋人のことでした。

 

暴君としても名高い皇帝ネロは、バラ好きとしても有名です。
晩餐会の会場の天井から来客に向けてバラの花びらを撒き散らしたと言われています。
来客がバラの重みで窒息死したという逸話まであります。


古代エジプトでは、女王クレオパトラもバラを愛したことで知られています。
ローマの政治家、カエサルをバラの花びらを敷き詰め、バラの香水を用いて歓待したと言われています。

 

地中海地域におけるバラへ関心は、ローマ帝国の衰退と共に沈静化しました。
バラ熱が再生するのは、およそ1000年後です。

 

バラが芸術の中に多く登場するようになったのは14世紀以降、ルネサンス期以降です。
ボッティチェリは『ビーナス誕生』の中にバラを描きました。
フランスやイギリスを中心にバラの愛好者が増え、バラの栽培も盛んになってきました。

 

バラの発展に多大な貢献を果たしたのは、ナポレオン皇帝妃ジョセフィーヌです。
大のバラ好きで、当時あった大半のバラをマルメゾンの宮殿に集めました。
その種類は250種にのぼり、雇われた園芸家がそれらのバラを交配し、新しい品種を次々に育成しました。
このバラのコレクションは、植物画で有名なルドューテが『バラ図譜』として描き、貴重な記録として残っています。

 

 

<バラ(薔薇)について>

別名 ソウビ(薔薇)
学名 Rosa
英名 Rose
分類 バラ科バラ属
開花時期 5月~11月
花言葉 赤:「愛」「あなたを愛します」
ピンク:しとやか」「上品」
白:「清純」「無邪気」「相思相愛」
黄:「献身」
オレンジ:「無邪気」「魅惑」
紫:「誇り」「上品」
青:「夢が叶う」「神の祝福」
1本:一目惚れ
2本:「二人だけ」
3本:「告白」
99本:「永遠の愛」
108本:「プロポーズ」
999本:「何度生まれてもあなたを愛します」

 


参考文献:
『バラ大図鑑』 上田 善弘 (監修), 河合 伸志 (監修), NHK出版 (編集) NHK出版
『図説バラの世界』 大場 秀章 (著) 河出書房新社
『バラの誕生』 大場 秀章 (著) 中央公論社
『ときめく薔薇図鑑』 元木 はるみ (著) 山と渓谷社
『花の品種改良の日本史』 柴田 道夫 (編集) 悠書館
『ときめく花図鑑 』 中村 文 (著), 多田多恵子 (監修) 山と渓谷社
『楽しい植物化石』 土屋 香 (著), 土屋 健 (著) 河出書房新社

 

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