ナデシコの別名は大和撫子。
日本を象徴する、愛らしい花。
<ナデシコ(撫子)について>
茎の辺りを見ればカーネーションとそっくりであることから分かるように、ナデシコ(撫子)もカーネーションもナデシコ科ナデシコ属です。
カーネーションが西洋を感じる花なら、ナデシコは日本を感じる花です。
ナデシコは、沖縄を除く日本全土に分布します。
もともとナデシコはカワラナデシコといい、川原などに咲く馴染みの花でした。
古くから日本で親しまれ、『枕草子』には「うつくしきものはなでしこのはな」と記述されています。
ナデシコは家紋にもデザインされた花です。
「美濃のマムシ」という異名をとった斎藤道三が、ナデシコの紋を用いました。
美しく可憐なナデシコの漢字は「撫子」。
かわいい子供を撫でるという意味から転じて、ナデシコと呼ばれるようになりました。
ヤマトナデシコの名は、日本産のナデシコを、唐から渡来した唐ナデシコと区別するために呼ばれるようになったとされます。
英名は「Pink」といいますが、ピンクという色名はナデシコの色に由来します。
<ナデシコ(撫子)の基本情報>
別名 | ヤマトナデシコ(大和撫子)、ダイアンサス |
学名 | Dianthus |
英名 | Pink |
分類 | セリ科アストランティア属 |
開花時期 | 5月~7月 |
花言葉 | 「純愛」「貞節」「大胆」 |
参考文献:
『徳川家の家紋はなぜ三つ葉葵なのか』 稲垣 栄洋 (著) 東洋経済新報社
『ガーデニング植物誌』 大場 秀章 (著) 八坂書房
『花屋さんで人気の421種 大判花図鑑』 モンソーフルール (監修) 西東社