緑がかった花色がギョイコウの持ち味。
咲いていることが分からないこともある?
<ギョイコウ(御衣黄)について>
ギョイコウ(御衣黄)は、黄緑色の花色のサクラです。
花びらは10~15枚で、ウコン(鬱金)よりも緑色に近い色をしています。
名前の由来は、貴族の衣服がこのような色だったことから来ています。
この緑がかった花びらの色は、緑葉体(クロロフィル)が含まれることによります。
黄緑色の品種は花弁に緑葉体(クロロフィル)が含まれています。
緑葉体の含量の少ないウコンは黄色っぽく、多い品種は緑色が濃く見えます。
緑葉体があると、花弁でも光合成が行われます。
ギョイコウは荒川の土手に植えられていた園芸品種です。
よく似た姿のウコンは、もともと同じクローンだったと考えられています。
参考文献:
『桜の雑学事典』 井筒 清次 (著) 日本実業出版社
『桜の科学』 桜の科学 SBクリエイティブ
『桜の樹木学』 近田 文弘 (著) 技術評論社
『花の品種改良の日本史』 柴田 道夫 (編集) 悠書館