バラの始祖とも言えるロサ・ガリカ。
原種ならではの美しさを持つ。
<ロサ・ガリカ について>
ロサ・ガリカは、「フレンチローズ」や「ガリカ・ローズ」とも呼ばれます。
学名「Rosa gallica」は、分類学の父とも言われるリンネが名付けました。
「gallica」は「フランスの」という意味です。
ロサ・ガリカはバラ属の野生種で、ヨーロッパに分布します。
バラ属の野生種は5枚の花弁と一重咲きが特徴で、ローザ・ガリカも本来はその性質を持つ種類です。
バラの中では目立たないトゲで、高さは70~80cm程度の低木です。
花径は6~8cmも小さめで、花びらは濃い紅色が中心です。
紀元前から香料用として栽培され、他種との交配で数多くの栽培品種を生み出しました。
現在につながるバラの発展に大きな果たした役割している野生種の一つです。
ロサ・ガリカを基とした品種群はガリカ系と呼ばれます。
ガリカ系は、華やかな甘さのある香りが特徴です。
バラの収集に熱心だったナポレオン皇帝妃ジョセフィーヌは、ロサ・ガリカだけで約170もの園芸品種を所有していたと言います。
参考文献:
『図説バラの世界』 大場 秀章 (著) 河出書房新社
『バラ大図鑑』 上田 善弘 (監修), 河合 伸志 (監修), NHK出版 (編集) NHK出版
『ハーブ図鑑200―美しい花と香りを楽しむ』 主婦の友社 (著, 編集) 主婦の友社