優雅な甘い香りのバラを生み出すダマスクローズ。
香り豊かなバラの誕生に大きく貢献してきた。
<ダマスクローズについて>
ダマスクローズは、別名は「ロサ・ダマスケナ」、「ダマスクバラ」、「ペルシアンローズ」とも呼ばれます。
ダマスクローズは、ロサ・ガリカとロサ・ロサ・モスカータ又はロサ・フェニキアの交配によって生まれたと推定されています。
数多くの豊かな香りを持つバラの品種を生み出してきたバラの一つです。
とても濃厚な芳香がこのバラの大きな特徴です。
ロサ・ガリカと共に古くから栽培され、香料用に栽培されるバラの大半はダマスクローズです。
ダマスクローズの栽培地として、ブルガリアやトルコが知られています。
わずか30mlの香料を採取するために120kgの花が必要とされます。
ダマスクローズは、ヨーロッパでバラへの関心が薄れていた時代にも、中近東では栽培されていました。
11世紀から派遣された十字軍は、濃厚な芳香のダマスクローズに魅了され、一部がヨーロッパに持ち帰られました。
参考文献:
『バラの誕生』 大場 秀章 (著) 中央公論社
『図説バラの世界』 大場 秀章 (著) 河出書房新社
『ハーブ図鑑200―美しい花と香りを楽しむ』 主婦の友社 (著, 編集) 主婦の友社