キキョウの紋といえば明智光秀。
縁起が悪いイメージになってしまったキキョウ。
<キキョウ(桔梗)について>
秋の七草の一つのキキョウ。
秋のイメージが強いですが、改良種は夏に咲くものがほとんどです。
江戸時代に多くの品種が生まれました。
原種は現在、環境省によって絶滅危惧種に指定されています。
『枕草子』や『源氏物語』などに登場し、古くから親しまれてきました。
『万葉集』で山上憶良が秋の七草としてあげた「朝顔」は、キキョウだとする説が有力です。
星形の端正な花の形なので、家紋にも用いられています。
安倍晴明の五芒星(ごぼうせい)の紋は「清明桔梗」と呼ばれています。
また、明智光秀の家紋は、花弁を水色で塗った「水色桔梗」です。
豊臣秀吉に敗れて明智光秀が謀反人とされると、桔梗紋は縁起が悪いと敬遠されるようになりました。
<キキョウ(桔梗)の基本情報>
別名 | オカトトキ(岡止々岐)、バルーンフラワー、アリノヒフキ、ヨメトリバナ |
学名 | Platycodon grandiflorus |
英名 | Balloon flower |
分類 | キキョウ科キキョウ属 |
開花時期 | 6月~9月 |
花言葉 | 「永遠の愛」「誠実」「従順」 |
参考文献:
『花と日本人―花の不思議と生きる知恵』 中野 進 (著) 花伝社
『徳川家の家紋はなぜ三つ葉葵なのか』 稲垣 栄洋 (著) 東洋経済新報社
『野に咲く花便利帳』 稲垣 栄洋 (監修) 主婦の友社
『散歩で見かける草木花の雑学図鑑』 金田 洋一郎 (著) 実業之日本社
『色と形で見わけ散歩を楽しむ花図鑑』 大地佳子 (著), 小池安比古 (監修) ナツメ社