古くから日本で親しまれ、ヨーロッパでも愛好されたツツジ。
特に色合いが異なるツツジの群生が見事。
<ツツジ(躑躅)について>
ツツジ(躑躅)は分類学的にはツツジ科ツツジ属(Rhododendron)の総称です。
シャクナゲやサツキ、アザレアなどもツツジ属に分類されます。
その他、よく知られる種類として、丘陵地に自生するヤマツツジ、久留米地方で改良されたクルメツツジ、大型の花を咲かせるヒラドツツジなどがあります。
ツツジ属にはおよそ約850種があり、北半球を中心に広く分布します。
全体の4分の3は中国に、約50種が日本に自生します。
日本では『万葉集』にも詠まれたように、古くから親しまれてきました。
鎌倉時代から室町時代には、にツツジを栽培した記録が残っています。
江戸時代からは庶民の生活も豊かになり、園芸が流行しました。
ツツジの園芸化も進み、キリシマやミヤマキリシマ、クルメなどが誕生しました。
サツキはツツジよりも1ヶ月ほど遅い5月から6月上旬にかけて咲くことから、ツツジ類と区別して、その名前が付きました。
花色が多く、1本の木に異なる色の花が咲く咲き分けも見られます。
八重咲きの豪華な花を咲かせるアザレアは、ヨーロッパで日本などに自生するツツジを交配させて誕生しました。
日本へ明治時代以降に逆輸入されました。
<ツツジ(躑躅)の基本情報>
別名 | アザレア |
学名 | Rhododendron |
英名 | Azalea |
分類 | ツツジ科ツツジ属 |
開花時期 | 4月~6月 |
花言葉 | 「節度」「慎み」 |
参考文献:
『ガーデニング植物誌』 大場 秀章 (著) 八坂書房
『花の品種改良の日本史』 柴田 道夫 (編集) 悠書館
『散歩で見かける草木花の雑学図鑑』 金田 洋一郎 (著) 実業之日本社